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かっこいいデザインとは何か?5つのステップ

かっこいいグラフィックデザインを紹介するための雑誌や出版物は何百もあります。
しかし、クールなデザインとは一体何なのでしょうか?そして、それはあなたのブランドや製品に何をもたらすのでしょうか?

かっこいいとは何か?

私たちの多くが日常的に「かっこいい」という言葉を使っているのは、色の話をするとき、頼りになる人の話をするとき、落ち着いた態度の人の話をするときなどです。

また、人や場所、物に対してポジティブな気持ちを表現するためにも「かっこいい」という言葉を使います。しかし、それは単なるポジティブさだけではありません。

かっこいいデザインは、型にはまらないが型にはまりすぎないという意味で、適切な形で境界線を押し広げているという位置づけになります。

ここにかっこいいなデザインを作るための鍵があります。

ニッチな市場をターゲットにしているのであれば、誰もが気に入る必要はありません。

理論の裏にある科学

「消費者の心をくすぐるもの」を研究している学者は、消費者がブランドをかっこいいと思うとは何か調査を行いました。

まず、かっこいいデザインの4つの特徴があるそうです。次に、消費者の商品、カッコよさの評価、反応を比較した6つの実験を行いました。その結果、「かっこよさ」と「自律性」の間に関係があることがわかり、かっこいいデザインは自律性を適切に表現していることがわかりました。

簡単に言えば「ブランドや製品またはデザインが標準から離れているが、標準から離れすぎてはいない」ということです。

かっこいいデザインを塗り絵に例えると、線の中で創造性を発揮し、線の外に出てはいけないのです。

かっこいいデザインの4つの特徴

01. かっこよさは社会的に構築されている

人、デザイン、服、イベントは本質的にかっこいいものではなく、むしろ人々がそれらをかっこいいと認識しているのです。

したがって、かっこいいデザインは、他の人がかっこいいと思ってはじめてかっこいいデザインと評価されます。

02. かっこよさは主観的でダイナミック

消費者が何をかっこいいと感じるかは個人差があります。

かっこいいの定義は価値観や好み、文化的背景にもよるでしょう。

ある年ではかっこいいものでも、次の年にはそうでなくなり、時代遅れになってしまうこともあります。

「かっこいい」が変わるのは、人々の認識が変わるからであり、それはタイミングと文脈の問題なのです。

これはデザインが常に変化していることを意味し、実際には、かっこいいデザインであること、またはかっこよくあり続けることが、デザインの変化の重要な推進力の一つであることを意味します。

それは、デザイナーに実験をさせ、創造的であること、そして既存のデザインを洗練させるために新しいデザインコンセプトを考え出すことなど、自分の限界を押し広げることを強いるのです。

03. かっこよさはポジティブな品質だと認識されている

これは否定できません。エッジの効いたデザインでも、素晴らしいTシャツでも、イベントが開催されていても、「おお、かっこいいデザイン!」と聞けば、それはポジティブさや魅力を表現しているのです。

04. かっこよさが他とは一線を画す

かっこいいとは、何かがポジティブであるとか、望ましいという認識だけではありません。

上記でも言ったとおり、かっこいいとは、標準から離れすぎずに、標準から離れた品質のことです。それは、「ルール」を守りながらも、型にはまらないものです。

かっこいいデザインは、型にはまりすぎず、リスクを冒すことなく、自律性を表現しています。

では、これら4つの特徴を持ったデザインを生み出すにはどうすればいいのでしょうか?ここでは、デザインのかっこよさを高めるための5つのシンプルなステップを紹介します。

デザインのかっこよさをアップする5つのステップ

01. 市場に自然なギャップを見つける

どんなものをデザインしていつのか、そしてデザインしている人たちのことを考えてみましょう。

市場には似たような製品やデザインがあるが、他とは一線を画すものはないだろうか?もしそうであれば、この自然なギャップ(ニッチ)を特定することで、デザインの焦点を絞ることができます。あなたのデザインと既存のデザインとの単純な違いに過ぎないかもしれませんが、それが最も効果的な時かもしれません。

他と差別化するために

例えば新しいブランドを立ち上げるとき、「目立たなければならない」というフレーズをスローガンにしてはどうでしょう?

鮮やかな色、大胆なタイポグラフィ、わかりやすいシンボルを多用したり、人目を引くアイデンティティーはどんなデザインですか?

もし上手く行けば、普段のありきたりなデザインから離れすぎず、かっこよくて型にはまらないデザインになるかもしれません。

ありきたりな商品でも改革はできる

市場での自然なギャップを見つけることで、ブランドや商品を際立たせ、消費者の注目を集めることができます。

何の変哲もない商品に、型にはまらないデザインを施すことで、「かっこいい」と思わせることができ、最終的には消費者を興奮させるきっかけになるのです。

02. 消費者を理解する

かっこいいデザインをするためには、消費者が受け入れやすい程度の型破りなデザインで勝負しなければいけません。

つまり、デザインをするならば消費者を理解することが必要不可欠です。

消費者は何を普通と考えているのでしょうか?消費者の型にはまらないデザインと考えるものの限界は何でしょうか?

これらの境界線はデザイナーにとって暗黙の了解かもしれませんが、かっこいいデザインはこれらの境界線をもっと厳密に追求します。

意見を聞く

今現在の消費者や潜在的な消費者、あるいはクライアントをもっと理解してみましょう。

例えば、好き嫌いや趣味についての質問をしたり、アンケートをとってみたり彼らが何を着ているかや好きな場所を聞いてみてもいいと思います。

雑談から趣味までディスカッションすれば、かっこいいデザイナの貴重なヒントを掴めると思います。

消費者を理解することで、消費者が何を求めているのか、慣習の限界を見極めることができます。理解が深まれば深まるほど、デザインはより多くの情報を得られるようになり、最終的にはブランドや製品が成功する可能性が高くなります。

03. 自然に見えるように努力する

かっこいいデザインは、どんな制作過程があろうとも消費者にとって堅苦しくなく、自然なものでなければなりません。

堅苦しすぎるデザインは手に取りにくいものです。デザインが自律性に富んでいれば、堅苦しく見えずに、制限された範囲内の中で低すぎず、極端すぎず、収まっているときに、消費者はそのデザインをかっこいいと認識します。

この範囲に当たるかっこいいデザインは、独自の個性を持ちながらも、より広い文脈を消費者に訴えることができます。

意見を聞きすぎるとつまらないデザインになる

先程、消費者やクライアントの意見を聞こう。と言いましたが、あくまで意見を聞いて参考にするだけです。かっこいいデザインとは、他人の意見ばかりを反映させてはいません。

自律性の概念を中心に考えると、かっこよさとは、製品やブランドが他者の規範や信念、期待とは無関係に、自分らしさを表現している度合いのことです。

個人の意志は時に、かっこよさを定義するうえで余分なものだと言われています。

かっこいいの代表アップル

2014年の秋に、アップルはイギリスで1位のかっこいいブランドに選ばれました。アップルの評価を最も高くした理由は何でしょうか?以下の評価が当てはまります。

  • 機能性を重視
  • 美しくデザインされた製品
  • どのように機能するのかを理解する必要がない程自然で人間味がある

アップルの「Macを手に入れよう」という広告キャンペーンは、利便性が高くかっこいいMacと、使いづらくデザインも良くないPCとの間で、人間にたとえて説明しています。

良くないPCに例えられた人間の服装は、スーツを着ています。一見よくみえますが自律性の欠如が標準的なオフィスの服装で表現されています。Macに例えられた人物の服装はパーカー、シャツ、ジーンズのカジュアルな服装で表現されます。これはMacが、他人の目を気にせず、すんなりとカッコいいことを表現しています。

04. 時代に適応する

かっこいいと思われていたものは、時代によって移り変わります。かっこよくあり続けるためには、新しい市場を開拓したり、新しい方法で市場をターゲットにしたりするために、文化的なトレンドや発展に目を光らせておく必要があります。

また、グラフィックデザインの世界で何が「良い」デザインなのかを常に把握しておく必要があります。

スターバックスのロゴ

かっこいいデザインは最近、複雑なデザインからシンプルなデザインへ、未来的なものからノスタルジックなタイポグラフィへ、手描き風のデザインからシャープなベクター化されたイラストへと変化しており、世界的に有名なロゴの進化を見れば、その変化の一部がよくわかります。

スターバックスなどのブランドは、トレンドに追いつきロゴを洗練させてきました。

近年のトレンドのロゴはミニマリズムへの回帰、つまりフラットデザイン(影、透明効果、オーバーレイ、グラデーションを排除する)にすることと、イメージの簡素化が顕著です。

自分をアップデートしよう

毎日デザインブログや雑誌を読んだり、ツイッターやインスタでデザイナーをフォローしたり、毎日何か新しいデザインをしたりして、トレンドを意識しましょう。

トレンドに注目して成功例を集め、ブックマークしたり、ピン留めしたり、共通点を見つけ、グラフィックデザインの変化を追跡しましょう。そしてインスピレーションを得るために、本、雑誌、映画、もちろんオンラインでもとにかくアンテナを張ってください。

なぜ私たちデザイナーはトレンドのアップデートすべきなのでしょうか?そう、意識することは、関連性を維持することです。デザインを新鮮で、最新のものでい続けましょう。このゲームに遅れを取らないことは、よいデザイナーでいることに役立ちます。

05. 過去に目を向ける

「かっこよさ」というものは、不安定で来たり来なかったり、また戻ってくることもあります。そのため、どんなデザインがトレンドになるかを予測する一つの方法は、過去のデザインに目を向けることです。

過去に目を向け、それを現代的な方法で再発明することは、身近でありながら型にはまらないものになります。

例えば、19世紀の航海の世界、自然の風景、洗いざらしの色、活版印刷のタイポグラフィーにシンボルを組み合わせることで、現代世界のノスタルジックな美学を印象づけたりできます。

過去の主要なスタイルは、どこかの時点で流行に戻ってきます。その時に流行った理由(歴史的な期間や時代の文化について考えてみてください)を見極め、今日との関連性があるかどうかを考えてみましょう。

デザインのインスピレーションを得るために過去のものに目を向けるときは、それをただ再現するのではなく、再発明することが重要です。

デザインにかっこよくする準備はできていますか?

消費者は無意識ですが、今までの標準的なデザインと、型にはまらないものの限界を理解しています。

かっこいいデザインはその中間にあるスイートスポットにあります。しかし、消費者の認識は常に変化しているため、消費者の「かっこいい」に対する認識も変化しています。だから、ゲームを続け、インスピレーションを得るために過去に目を向けたり、意見を聞きながら、次の「かっこいいデザイン」にするために創造性を発揮しましょう。

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