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立体感のある人体を描くため5つのヒント

イラストを描きはじめる前には、構図のアタリを取るのが基本です。各部位の場所を大まかに指定してあげることでイラストの完成時、イメージに近い仕上がりにできます。

しかしアタリをとっているにも関わらず、なんだか違和感を感じることはありませんか?脚がへんな方向を向いていたり、左右の手の長さが違ったり。

なぜそんなイラストを描いてしまうのか、理由は簡単です。人体構造を何も理解していないからです。人物を上手に描くためには、人体構造を知ることが鍵となります。

1. 人体構造を知ることはイラストの基本

体にはたくさんの筋肉があるので、イラスト初心者には人体構造を意識したイラストを描くのは、最初は圧倒されるように感じるかもしれません。

体にはたくさんの凹凸があるため、筋肉などを理解するため解剖学の本を見たくなると思います。
ですが、解剖学の本は各部位の名前を知るには優れていますが、筋肉の立体的な形を伝えるのにはあまり役に立ちません。

シンプルなボリュームで考える

最初にアタリを描くときには、まず球体、箱、円柱を使って、人物の基本的なボリュームを確立することから始める必要があります。これらの基本的な形から始めて、徐々に複雑な形にしていくことで、立体感があるイラストを描くことができるようになります。

構図を組む前に輪郭から描き始めると、平面的なイラストになることは避けられません。

描画の手順

うまいイラストを描くためには必ず守るべき手順があります。手順はとてもシンプルで簡単です。

  1. アタリをとる(同時に構図も)
  2. 筋肉や筋、骨を意識して描きこんでいく
  3. 完成

筋肉の3D形状を考えて、ボリューム感を出していきましょう。イラストが上手い人とそうでない人の絵の違いは、立体感があるか、ないかです。顔ばかり必死に描いてないで、全体のクオリティを上げていきましょう。

2. 筋肉ばかりを意識しない

絵描きが人体構造について知ったばかりの時は、時々極端に筋肉や骨を強調しすぎる傾向があります。その結果、皮膚がないように見えてしまうことがよくあります。

筋肉は人体にリアリズムを加えるためのものであり、描画のメインではありません。

躍動感を表現するために筋肉を使いましょう

描画の焦点は、行動、感情、または被写体の個性を伝えることです。イラストの全体を見て、絵の人物が何をしているのか、誰なのかに興味を持ってもらうのが目的です。

アクションに焦点を合わせるためには、すべての描画をジェスチャーから始めるのが良い練習になります。ジェスチャーの描画練習は、のちのち描くすべてのものに矛盾がなく、豊かな動きをもたせ柔軟性を与えます。

筋肉はイラストのバリエーションを増やすものであり、筋肉そのものに注意を引くべきではありません。

筋肉をどのようにしようするか

良い例としては、漫画のキャラクターが強さを伝えるために誇張された身体を持っていることが挙げられます。

成功する漫画のページは、キャラクターの筋肉ではなく、そのキャラクターの力が物語の中でどのように表現されているかが重要なのです。

筋肉のボリュームは、身体を通って行動のポイントに向かって目を導くように設計されています。読者はキャラクターの発達した筋肉に目を止めているわけではありません。

人体構造を知ることはイラストにリアルさを与えますが、キャラクター全体のアクションや姿勢を伝えることよりも重要ではありません。

3. どのキャラクターも同じアタリではありません

イラストレーターがキャラクターを描くために人体構造の知識を使うと、よくあるのが、どのキャラクターもおなじ体格であるということです。

キャラクターを描くとき、各被写体に合わせて、体格をかき分けなければいけません。例えばボディビルダーは、学者や長距離ランナーとは異なる体格だと思います。

被写体を見て、どのような形が体型を作るのに最適なのかを考えましょう。

すべてのキャラクターに同じアタリでアプローチしてはいけません。やるべきことはキャラクターの生活を想像したり、観察して、被写体に合わせて形を変えてみましょう。

4. 見たものを真似してはいけない

見たものを書き写すだけでは、想像したものは作れません。私は、写真を複製して絵を描くことには、観察力を養うための練習にはならないと思っています。

どうやって静止画を利用するか

観察力は大切ですが、見たものを真似るだけではダメです。

写真や静止画を見るにしても、動きを捉え、基本的な球体、四角、円柱を使って立体的に再構築し、それらのシンプルな形を解剖学的な形に造形していくのです。

これは、単に目に見えるものを複製するのとは全く異なる練習法です。

それは訓練ですか?お絵かきですか?

目で見たものと解剖学の3D知識を組み合わせて、ページ上の図を再現しましょう。そうすることで、重厚感のある描画ができるようになるだけでなく、その図形に適応したり、修正したりして、新しいものを作ることができるようになります。

これは、人体の立体的な形を理解して、イラストに起こす素晴らしい訓練です。ただ見た輪郭をコピーするのとは違う考え方です。

アーティストの仕事は、見たものを複製することではありません。アーティストが理解しているものを創造してアウトプットすることです。人体を描くときには、ただ輪郭を真似るのではなく、解剖学やボリュームの知識を反映して描くのです。

もし輪郭だけなぞっているようなら、それはただのプリンターと同じです。

5. プロポーションや人体構造に注意する

説得力のある人体を描くためには、人体のプロポーションや人体構造を正確に捉えなければいけません。これは、人体構造の勉強と観察力の両方から生まれます。

堅苦しくなりすぎないこと

人体構造の勉強やプロポーションは重要です。でも、それだけでは面白い絵にはなりません。技術的に正しいものよりも、個性があるように感じたり、躍動感があるものの方が面白いです。

人体構造とプロポーションは、アクションを描く際の補助的な役割です。プロポーションや人体構造に差し障りがあっても、そのアクションをより強調するために描画することも正解といえます。

どんなことがあっても勉強は必要

「じゃあ自分の画風は人体構造必要ないから勉強しなくていいや」と思った人もいるかも知れませんが、そんな甘えた考えは捨てましょう。人体構造を知った人があえて、それを崩すことと、人体構造を知らない人が人体のバランスを崩すことは根本的に違います。

筋肉を理解すれば描けるパターンも増える

アーティストが実際の質量とボリュームを持っているように見えるリアルな人体を作成するのに人体構造を知ることは大事です。

人体構造を知ることは人物の動きを感じさせるものであり、描画を邪魔するものではありません。筋肉を3Dで描けるスキルがないと、形を修正したり、適応させたり、被写体の動きや個性を強調することができません。

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