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印刷のデザイナーになるための7つの知識。初心者向け

印刷デザインの基本を知ることは、デザイナーにとって知っておいて損はない知識です。

また制作依頼する側もグラフィックデザイナーが何を必要としているのか、そしてなぜそれが必要理解してください。

印刷物とデジタルデザインの間には大きな違いがあり、最近ではウェブデザイナーが多くなってきているので、すべてのグラフィックデザイナーが印刷知識とデジタルデザインを得意としているわけではありません。

デジタルと印刷は似て非なるもの

印刷物とウェブデザインの根本はほとんど同じですが、そこに到達する方法は異なります。多くの違いは技術的なものであり、エンドユーザーには目に見えないものですが、印刷用のデザインを理解していないグラフィックデザイナーは、製品制作で多くの問題を引き起こす可能性があります。

ここでは、印刷プロジェクトが適切にデザインされていない場合に起こりうる問題をいくつか挙げてみましょう。

  • クワエやドブ(塗り足し)を理解してない場合、コピーや写真がページの端から切り取られてしまいます。
  • 低解像度の写真を使用すると、グラフィックデザイナーが作品を作成した時にはパソコンの画面上ではキレイなカラー写真だったのに、印刷されたページでは粒状でぼやけた感じになってしまうことがあります。
  • デザイナーとスタッフが最終的な仕上がりを徹底的に確認しなければ、再版をが必要になります。

グラフィックデザイナーが印刷デザインやプリンターの知識がない場合、時間、お金、そして印刷製品の質でロスになってしまいます。

選ばれるデザイナーの基準

実績

一定の期間、印刷業に携わること。できれば3年以上は必要です。実践を伴わなければ理解できないことがあります。

知識の豊富さ

デザインからプロセスまで、印刷においてすべて理解すること。なぜ失敗するのか、印刷の機械を回す人とよく話し合うと印刷の理解が深まります。

電話対応

デザイナーのイメージは会社の奥にこもって黙々と仕事をするものですが、実際に私が努めた会社(何社か転職しました)は、電話をとらなければいけませんでした。

商品売り込みなどではありませんが、電話をとって、お客様と話す事に慣れることが大事です。電話内容のほとんどが、事務所か、営業に代わるもので取次くらいです。

ですが電話を取ることに慣れてないと緊張してお客様の話も理解できなくなります。電話対応については会社員もフリーランスも必要なスキルです。

グラフィックデザイナーとして知っておくべきことがいくつかあります。

高解像度の写真が必要です

デジタル写真とスマートフォンのカメラの改良により、プロではない写真家でもかなり良い写真が撮れるようになりました。しかし、これらの写真の品質はウェブでの使用には問題ありませんが、高解像度の写真が最も適している印刷用には再現性が低いことがよくあります。

スマートフォンに多い72dpi(dot per inch)などの低解像度で撮影すると、インクのドット数が少なくなるため、拡大したり印刷したりするとぼやけてしまいます。印刷用の写真は最低でも300dpi、大判で使用する場合はそれ以上の解像度が必要です。

クライアントは低解像度の写真を提供することがよくあります。ネットの画像や携帯電話の画像が入稿された場合は高解像度でない限り、印刷物には使用できないことを連絡してください。

写真がメッセージやデザインに欠かせない場合は、プロのカメラマンを雇って写真撮影をしてもらうなど、高解像度の画像に投資するのが良いでしょう。

ドブを作りましょう

端から端まできっちり印刷するのは不可能です。必ずズレが生じます。グラフィックデザイナーは印刷がずれることを見越してマージンを作ります。塗り足しやドブといいます。

デザインする際には、ちょうど切り落としたいところにトンボをつけます。必要なドブの量はプリンタによって異なります。一度、安い紙でテストプリントして本番の紙を使うほうがよいでしょう。

縁まで印刷したい場合は印刷仕上がりより、少し大きめの紙を準備することをおすすめします。

印刷だけの言語

言語というとプログラミングみたいですが、コンピュータと、プリンタは別の言語を使います。

コンピュータはRGB、プリンタはCMYKです。

コンピューターのRGB

R…赤・RED

G…緑・GREEN

B…青・BLUE

プリンタはCMYK

C…シアン・Cyan

M…マゼンタ・Magenta

Y…黄・Yellow

K…黒・Key plate

コンピューターにとってのRGBは正直さほ知識はなくていいです。ですが印刷のCMYKは知識がなければ死にます。印刷においてCMYKは命そのもので、それぞれの色が複雑に関係しています。

上記でも述べたように、印刷デザイナーになりたい場合は印刷の業界に3年いることを推奨しました。というのも、CMYKは単純ではないからです。気まぐれで思い通りにいきません。

ここではCMYKについて深い話はしませんが、一筋縄ではいかないことをご理解ください。

(印刷知識のない社長に「プリンターで上手くいくんだから、印刷の大きな機械でも同じようにできるはずだ」と言われて呆れたことがあります。)

紙に神は宿る

紙には様々な種類があります。はがきや名刺に使われる厚紙、一度見たらそれで終わりの新聞。

たくさんの紙の知識や特性を知っておけばデザイナーにとって絶対役に立ちます。シーンに合わせて紙を選ぶことでデザインの効果もより増すことができます。

例えば上質紙は世の中で一番愛されている紙ではないでしょうか。上質紙は安価で印刷のにじみは少しあるものの、手触りは気持ちいいです。雲龍紙は和紙の繊維がキラキラと光って高級感がありますが、少し強いにじみがあります。それでも高級感や和風にしたい方には支持を得ています。

紙の種類や特性を知らないって方は、印刷会社のウェブサイトで無料サンプルが取り寄せられるところもあるので、是非取り寄せてみて下さい。

最終的な校正に注意を払うか、結果を支払うことになります

実際に製品の印刷をする前に最終校正を行いましょう。本当に正しい内容ですか?文字の打ち間違いはありませんか?写真の下に別のデザインが隠れていませんか?

何度もチェックしたのに、悲しいことに間違ったまま製品になることがあります。もし間違ったまま、製品になってしまえばすべて印刷しなおしです。

間違えたデザインで製品にしないために

  1. 当たり前ですが、何度もチェックしてください。よく上司に「文字を読むのではなく、カタチで見ろ」と言われていました。例えば、斎藤さんと齋藤さんは同じ発音です。カタチで見れば、打ち間違いに気づくことができます。
  2. 他の人に見てもらう。何度もチェックしていると目が慣れて、間違っている箇所も当たり前に通り過ぎてしまいます。他人の新しい目で見てもらうことで、間違いを発見してもらう可能性があがります。
  3. 印刷機械を回す人とよく会議する。繊細なデザインやグラデーションなど、印刷には苦手な分野があります。デザインの仕上がりに不安がある場合は機械を回す人に相談しながら、プロジェクトを進めていきましょう。

会社員の頃は一年に一回は怒鳴られていました。その会社はデザイナーが私ひとりで、デザインの判断はすべて自分でしなければいけませんでした。

私の学んだことが他のデザイナーさんの助けになればとお思います。

まとめ

この記事は私が経験して学んだことを書きました。ウェブデザインから印刷のデザイナーになるよ、あるいは初めてデザイナーになるよって方、是非参考にしてみてください。

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