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インターネットの30年史。始まりから現在まで

私たちが最初にインターネットを導入した頃は、プログラミングの複雑さから、IT部門がウェブサイトの大部分を構築し管理していました。

今日では、ウェブサイトのデザインはそれ自体が業界になっています。優れたWebデザインはビジネスを活性化させ成長し、繁栄させます。
もちろん全てのWebデザインが上手くいくわけではなく、悪いWebデザインは淘汰されていきます。

素晴らしい画像を配置すれば良いウェブデザインという単純なものではなくその構造は複雑です。
デザイナーは、読み込み速度、コンテンツの配置、SEOの最適化などを考慮しなければなりません。
言うまでもなく、ウェブサイトがパソコンやタブレットやスマホなど複数のスクリーンでどのように見えるかをデザイナーは考慮しなければなりません。

見込み客の多くにとって、ウェブサイトはお店の入り口です。
過去30年以上の歴史の中で、ウェブサイトのデザインと、人々や市場全体にどのような影響を与えてきたかを見てみましょう。

1991年・始まりの年

ワールドワイドウェブへようこそ。1992年11月、最初のウェブサイトであるCERNが公開されました。

ウェブは1991年8月6日に公に発表されました。
最初のウェブサイトは100%テキストベースでした。デフォルトの青いテキストが唯一の色でした。
ウェブの初期の頃は、ページを立ち上げるだけでワクワクしたものです。

HTML

ウェブサイトデザインの初期の頃、構造を追加する唯一の現実的な方法は<table>の力を介していました。これだけの制限があったため、初期のサイトの多くは文字だけのかなり基本的なものでした。
テーブルの本来の目的は数字の構造を作ることでしたが、デザイナーはすぐにサイトの構造を作るためにテーブルを使用しました。

問題は、これらの構造は非常に壊れやすく、メンテナンスが難しいということでした。しかし、要素を縦に並べることができるなどの利点はありました。
また、テーブルは将来のグリッドへの道を開いたのです。

1993年・検索の開始

World Wide Webの登場からちょうど2年後、ALIWEB(インターネット上のファイル検索サービス)が発表されました。ALIWEB(Archie Like Indexing for the WEB)は、世界最初のウェブ検索エンジンと言われています。

1993年11月にオープンしたALIWEBは、素晴らしいコンテンツへのリンクをユーザーに与えました。わずか2年で、デザインが命を吹き込まれたことを実感させられます。

ALIWEBの目標は、ユーザーが有益な情報を見つけられるようにすることでした。ユーザーがサイトのリンクに引き込まれるようにしたいと考えていました。色のついた背景を使って、ページの重要な要素に目を向けるように工夫したのです。

1993年・ランディングページの誕生

アメリカのTVチャンネルMTVは1993年にサイトを立ち上げ、早くからランディングページを採用していました。
1993年に彼らのサイトにアクセスしたときに見る画像は派手なハットをかぶったコメディアンとアメリカンコミックのようなテイストの画像が飛び込んできます。ほんの数年前とは大違いです。

MITの研究者マシュー・グレイの研究によると、1993年末までに623のウェブサイトが存在していました。インターネットは急成長を遂げ、それに伴いサイトのデザインも急成長を遂げました。

1994年・広告を使ってデザインの幅を広げる

オンラインマーケティングの世界は、多くの人が思っているよりもずっと古いものです。
多くのサイトが90年代の間に広告でいっぱいになります。

Hotwire(アメリカの有名雑誌現在はWired)は、1994年に、世界初のバナー広告をサイトのヘッダーに追加するという素晴らしい仕事をしました。

このページにはテキストはほとんどなく、ユーザーを惹きつけるデザイン要素が増えていました。
インターネットのブームは加速し続けます。

統計によると、1994年半ばまでに2738のウェブサイトがあり、その年の終わりには10,000以上になっていました。

JavaScript・今でも使われているプログラミング言語

ウェブの未来は急速に形作られていました!

JavaScriptは、デザイナーがウェブに動きを持たせることを可能にすることで、静的なHTMLの限界を克服するのに役立ちました。これが「ポップアップ」ウィンドウの誕生です。 問題は、既存のページの上に読み込まなければならないため、サイトの読み込みが遅くなることです。JavaScriptの初期の機能の多くは、後にCSSで実現できるようになりました。

今日でも、JavaScriptは今でも健在です。最も顕著なのは、JQueryとして知られているフロントエンド版です。

1996年・ネクスト・フロンティア

インターネット利用者は1996年に2倍以上に増え、世界で3600万人に。1996年には、ウェブサイトの数が25,300から257,601へと増加しました。

Flash・ウェブアニメーションの黄金時代

FLASH(フラッシュ)とは、音やアニメーションを組み合わせてWebコンテンツを作成するソフトのこと。Macromedia社(現Adobe社)が開発したが2020年末でサポート終了となる。

Flashは、ウェブサイトデザインの風景を変えました。デザイナーは初めて、一つだけのツールを使って、どんな形でも作成しアニメーションを追加することができました。これまで以上に魅力的なデザインのサイトを開発することができるようになったのです。

問題は、すべてのウェブユーザーがFlashプラグインをインストールしなければいけないことと、Flashサイトの読み込みに時間がかかることでした。
Flashの時代は、スプラッシュページ(トップページが表示される前に見せるイントロダクションのページ)やアニメーションをもたらしました。

Flashがなぜ終了するのか

ウェブに革命をもたらしたFlashがサポート終了になるのはなぜか?その原因は、「検索に適した」ものがないことと、処理能力の大量消費により、Appleが2007年のiPhoneのリリースでFlashに適応させなかったことによるものです。

1998年・検索のキング、Googleが誕生

1998年のインターネットは、現在のインターネットに少し似た姿を見せ始めました。Googleベータ版は1998年9月4日に公開されました。このデザインを以前の検索エンジンALIWEBがリンクだらけのページである一方、Googleは、シンプルなデザインを選びました。

カスケードスタイルシート(CSS)・作成するためのより柔軟な方法

Flashが誕生して間もなく、CSSが登場しました。より多くのユーザーがオンラインで利用するようになるにつれ、スピードが大きな問題になってきました。

CSSの背後にある考え方はシンプルです。コンテンツとプレゼンテーションを分離することです。サイトのコンテンツはHTMLで、サイトのスタイルはCSSでコード化されていました。CSSの初期の苦戦は、ブラウザの対応が悪かったことに起因しています。

幸いにも初期の時代を戦い抜き、CSSは現在でも十分に活用されています。CSSはウェブデザイナーが知っておくべき最も重要な「言語」かもしれません。

2000年・オンライン経済

2000年問題をなんとかクリアしたこの年は、全く新しいビジネスのが誕生します。世界をリードするオンライン決済会社Paypalは1999年にスタートしました。

しかし、Paypalが本当に普及したのは2000年のことでした。2000年問題はまた、ウェブ開発にとって素晴らしい年でした。
より多くのビジネスがオンライン化され、見栄えの良いウェブサイトを持つことは、単に美しいからというだけではなくユーザーを獲得するために必要とされるようになってきたのです。

2003年・ブログを書きましょう!

2000年までは、ウェブサイトのデザインは、企業のIT部門が扱う技術的な分野でした。

しかし、2003年にはそれが一変しました。2003年には、今や世界を代表するCMS(コンテンツマネジメントシステム)であるWordpressが登場しました。
2003年5月の時点で、WordPressは約2,000のブログに導入されていると推定されています。

WordPressはPHPとMySQLをベースにした無料のCMSです。

2006年・Facebookが公開される

Facebookはもともと2004年にMySpace(米国の代表的なSNS)と一緒にスタートしましたが、それは大学生だけのものでアクセスするには.edu(アメリカの教育機関に割り当てられた現存する最古のドメイン。)のメールアドレスを持っていなければなりませんでした。

2006年にFacebookは公開され、インターネットは一般の人々にとっても身近な存在となり生活は変わりました。
MySpaceはユーザーが自分のページをカスタム・コード化することを許可していたのに対し、Facebookはユーザーのカスタム機能はありません。それはネットワーク全体のシンプルで一貫した外観につながっています。

Facebookはブランドを中心にデザインに力を入れていて、この統一されたデザインがFacebookの理念を物語っていると言ってもいいでしょう。

Facebookはすぐに多くのユーザーを取り入れ、今日でもFacebookはアメリカで最も訪問者数の多いサイトです。世界中で10億人以上のユーザーを抱えています。Facebookの人気は、シンプルで洗練されたデザインとブランディングされたウェブデザインによって実現されています。

携帯電話

携帯電話は、人々のウェブの使い方や考え方を変えていきました。2007年には、ほとんどのサイトがパソコン以外は対応していませんでした。
なぜならば、携帯でウェブを使用することはアクセスに時間がかかり使用感がスムーズではなかったからです。

このため、ウェブデザイナーは携帯電話へのより良いアプローチを作成することを余儀なくされました。
この新しい市場は多くの疑問を投げかけた。

モバイルサイトは縮小すべきなのか?携帯電話用の標準を作るべきなのか?ユーザーがデータを無駄にしないようにするにはどうすればいいのか?

2007年・モバイル革命

2007年6月29日、初代iPhoneが発売され、ウェブデザインの新時代が到来した。

スマートフォンが発明されるまでは、ユーザーは非常に基本的なブラウザでウェブを閲覧していましたが、ほとんどのユーザーは使い勝手が悪いと感じていました。Appleはスマートフォンを発明したわけではありませんが、スマートフォンを一般に普及させました。

Appleは常に製品とそのデザインで絶対的な支持を得ています。2007年、Appleはこのスマートでシンプルなデザインで、世界中に存在を知らしめたのです。

レスポンシブデザイン

携帯電話でのインターネットの利用が増えるにつれ、モバイルデザインはウェブデザイナで最も重要なポジションになりました。

2010年、イーサン・マルコットという優秀で意欲的なウェブデザイナーが、モバイルサイトのデザインのあり方に革命を起こしました。

彼は、パソコンとモバイルサイトを個別に作成するのではなく、同じコンテンツを使用しながらも、

画面サイズに応じてレイアウトを変えてデザインすることを提案しました。

 

これがレスポンシブデザインの誕生です。

技術的な面では、まだHTMLやCSSを使っているので、どちらかというと概念的な進歩です。
レスポンシブデザインの最大のメリットは、コンテンツの同等性、つまりどこにいても同じウェブサイトであるということです。

2014年・インバウンドマーケティング

オンライン経済の成長に伴い、企業は見込み客との交流やつながりを深めるための方法を模索していました。
それまで、オンライン広告やダイレクトメールは何年も前からユーザーを不快にさせていました。

ユーザーは、これらの煩わしい広告を当然ブロックします。それまで有効だった押し売りが通用しなくなったのです。

賢い企業たちは、見込み客に向けて企業側からマーケティングを行うのではなく、新しいアプローチを試すことにしました。

ウェブサイトでアドバイスを提供し見込み客に満足してもらうことで、企業ファンを作ったのです。顧客自ら企業へ歩み寄るインバウンドが誕生した

2015年・さらなるGoogleの改善

2015年12月時点で、ワールドワイドウェブの一部として公開されているウェブサイトは935,000,000件を超えていた。

Googleは、ブラックハットリンク(自作自演で、意図的に被リンク数を増やす手法)に対抗するために、一貫したアルゴリズムの調整を始めました。

ブラックハットリンクを意味のないものにすることは、より良質なサイトやサービスを利用顧客に提供するためであり、同時にGoogleとしても顧客に満足してもらうことで企業としてメリットがあるからです。

この根本的な改善により、サイト運営にとってインターネット上で有機的に発見されるための競争は、より工夫や研究が必要となりました。

「本当に良いサイトだけが残る」Googleの対策により、多くのウェブサイトが企業の理念や概要、販売をするものとなりウェブサイトは「最高の営業マン」と認知されるようになりました。

現在・SEO最適化が鍵

今日のマーケティング担当者は、企業のウェブサイトが新しい顧客とつながるキッカケであることを理解しています。

補完的な色、目を引くロゴ、会社のミッションを示すページはすべて重要です。
ウェブデザインは明確なナビゲーション、関連性の高いコンテンツ、製品やサービスに関連する画像を巧みに使わなければなりません。
読み込み時間は、全体的なデザインの重要な部分であり、無視することはできません。遅いサイトは訪問する価値がありません。

例え素晴らしいデザインのサイトでも、Googleがサイト閲覧を助けることはありません。
Googleは、SEOの最適化されたサイトを評価します。

まとめ

1991年から振り返ったインターネットの世界。当時はまさかこんなにインターネットが生活を変えるものだとは思わなかったでしょう。

今日に至るまでプログラマーやデザイナーの絶え間ない努力があったのでしょうね。今インターネットはすべてのことが事足りてるように感じますが、これ以上どんな技術が発展するのでしょう?想像もできません。

わくわくどきどきしますね。

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